巷はクリスマスで賑わう12月25日。

父は長い闘病生活を終えて退院した。

その次の日…

家の電話がなった。

着信画面に映し出された相手の名前は『父携帯』…

ものすごく嬉しくて、慌てて受話器を取った。

入院初期の頃は、頻繁に父から電話があったが、白血病の治療も後半に差し掛かった頃、感染症を患い、脳炎、肝炎を併発した。脳炎により記憶をつかさどる海馬がやられ、記憶喪失になった頃から寝たきり状態になり、それからは、こちらから電話をかけても繋がることはなく、父からかかってくる事もない、ただの置物になっていた携帯電話…

 

そんな父の携帯からの貴重な電話だ!!

「もしもし!!お父さんや!!みんな元気か？」

電話越しに嬉しそうな、威勢のよい声が聞こえた💝

『お父さん、電話かけてくれたん!!嬉しいわー。みんな元気やでー!!新しい施設の居心地はどう？皆さん、良くやってくださってる？』

色んな会話を父と交わした…

目頭が熱くなる…

必ず復活すると強い気持ちは持っていたが、本当に父がここまで回復してくれた。

命があってのこと。

こんな復活劇も、こんな心の通わせ合いも、命があってのこと。

『みんな、命は素敵やな!!

LIFE IS BEAUTIFUL!!』

そう思う♡

父を囲み、家族みんなで年末年始を一緒に過ごせる事が、本当に嬉しくて、30日には心を込めて、おせち料理を作ろうと思う♡

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