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10月24日、金曜日の夜。
場所は、ベルリンの誇る
Staatsoper Unter den Linden。
夫と息子と、三人並んで観たオペラ——
《La Traviata(椿姫)》。
舞台に立つヴィオレッタが、
「愛」と「自由」のはざまで揺れるたび、
その歌声が、まるで私たちの胸の奥に
ひとひらの花びらを落としていくようでした。
ヴェルディの旋律は、
情熱と哀しみをひとつに抱きしめ、
オーケストラの弦が夜の空気を震わせる。
あの一音一音に、
人生の「美しくも儚い瞬間」が
全部詰まっているようでした——
夫の横顔は静かで、
息子の瞳はまっすぐに。
音楽が「世代を超えて心をつなぐもの」だと
改めて感じた夜でした。
最後の幕が下りた瞬間、
ブラボーの声が響き渡り、
観客全員が立ち上がる。
その熱狂の中で、私は思いました。
——人が人を愛するということ。
それは、限りある時間の中でしか咲けない、
永遠に残る花のようなものなのだと
「椿姫」は、決して悲劇ではない。
それは、愛に生き抜いた人の物語。
そして、生きることそのものが
“舞台”であることを
そっと私たちに教えてくれる作品でした…

【The Night “La Traviata” Bloomed in Berlin】
October 24, 2025
On a Friday night in Berlin,
I sat beside my husband and son,
watching La Traviata unfold beneath a velvet curtain of sound.
Each time Violetta’s voice trembled between love and freedom,
it was as if a petal fell softly into the quiet of our hearts.
Verdi’s music shimmered—tender and fierce all at once—
and the orchestra’s strings seemed to breathe with the night air.
Within every note, I could feel the beauty and fragility of life itself.
Beside me, my husband’s profile was calm,
and my son’s eyes glowed with wonder.
In that moment, I felt how music transcends generations—
how it connects hearts beyond time and words.
When the final curtain fell,
the hall erupted in bravo and applause,
and I thought—
To love someone is to bloom,
even knowing the flower will not last forever.
Because love, when lived fully,
leaves behind an eternity in a single night.
“La Traviata” is not a tragedy.
It is a hymn to those who dared to love completely—
and a reminder that our lives, too,
are stages where courage becomes beauty.
投稿者プロフィール

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財団法人RINDA foundation JAPAN創設者/代表理事
株式会社らしゅえっと代表取締役
NPO「恩渡しネットワーク」代表
2014年1月より、「生きやすさ」と「循環(持続可能性)」の2つのキーワードを活動ポリシーに、除菌水シリーズ「まましゅっしゅ」の商品企画、制作、販売。2年連続で「キッズデザイン賞」を受賞し注目を集める。
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