ぼくらが思っている以上にお家の人は子どもたちの事を考え悩んでいるんだと思う。「悩み」は担任が悩むよりずっと重く、長いものなんだ。
そんな悩みや問題を「家庭の問題」だからと押し付けて知らんぷりはできない。とはいえ、ぼく自身が解決できるとも思わない。ぼくにできることはとってもシンプルで「一緒に悩むこと」ただそれだけ。でも、それだけで割と多くの事が良い方向に進んでいく。それはなぜだろう?
決してぼくが特別なことをしているわけではない、魔法が使えるわけでもない。ただただ、その子のことをお家の人と一緒に見つめて、考えて、言葉にして、そうやっておしゃべりしていく。その繰り返し。でも、それが魔法なんだと思っている。
ぼくが信じていることがある。
子どもがその場にいなくても、話を聞いていなくても、お家の人とぼくとがその子のことを考えて、想って、言葉にすることは、巡り巡って子ども自身にポジティブなエネルギーとなって伝わるということ。
ちょっと迷信じみているけれど、少なくともぼく自身は「これだ!」って感じる瞬間が何度もあった。
ちょっと違うけど、「ピグマリオン効果」なのかなって思う。悩みを共有することで悩み以外の面にも焦点を当てられたり、小さな変化に気がついたり、悩みの共有がその子を見る眼差しが変わり、結果その子自身の変容に繋がっいく。というわけ。
投稿者プロフィール
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ボクは、トイトイ。
ごくふつうの町のごくふつうの学校でせんせいをしている。
「せんせい」と呼ばれるのは少しくすぐったくて、
子どもたちからは「トイトイ」って呼んでもらっている。
ここで話すのは、ボクが子どもたちと一緒に見聞きしたこと。 学んだこと。考えたこと。
そんな何気ない日常のひとかけら。
ごくふつうの日々だけど特別で大切な言葉で綴られた物語。
【とし】「お兄さん」から「おじさん」と呼ばれるようになってきたぐらいの年。
【すき】あるく。ラムネ。本。料理。
【きらい】すぅーっとするもの。
【学ぶ】ことば。てつがく。
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