父が遺してくれたもの

カテゴリー:いま・ここ・私

公開日:2018.09.04

父が遺してくれているものは
どれもこれも貴重なものばかり…

その一つが『梅干し』…

母が他界してからは、毎年、父が漬けて送ってくれていたのですが、入院前に大量に梅干しを漬けて送ってくれた…

その時は、それが最後の梅干しになるとは思いもしなかったが、今となっては、その時以上に格別なものとなり、噛み締めて食べる…

しかも梅干しだから、まだ何年も父を感じながら食べられる…

そして二つ目は『陶芸』…

父はとにかく多趣味で、陶芸もその一つ…
入院前に、作品を沢山作って、窯で焼いてもらっているとは聞いていた…

父の訃報を知らせる為もあり、焼いて頂いているところにご連絡させていただいたら、父が入院前に作った作品が1000点ある事を知った…

写真にある器は父の作品の一つだけれど、器はともかく、桐の木箱から何から何まで、自分で作り、まるで売り物のように仕上げてしまうところがある…

息子たちに贈った『兜』も父が陶芸で作ったものだった…

こういった作品は大抵、父は人にプレゼントしてきたけれど、遺作として遺った数々の作品も、人の手に渡り、喜んで貰える事を父はきっと望んでいるように思う…

そして『書と篆刻』…
本当に素晴らしいものだと思う…

こちらも生前、数多くの人にプレゼントしてきて、それらの印影が数多く遺っている…

入院中に出される病院食には
必ずメニューにお礼のメッセージを添えていたが、それも筆で書いていた…

何枚かが遺っているが、今となっては本当に捨てられないもの…

「財産遺して銅メダル、思い出遺して銀メダル、生き方遺して金メダル」
という言葉がある…

父は人生をかけて『金』『銀』『銅』を総なめした人だと私は思う…

そして、生きている間にどうしてもやってあげたかったのが『個展』…

やっぱり彼の個展を開いてあげたいと思う…

投稿者プロフィール

有川 凛
有川 凛
財団法人RINDA foundation JAPAN創設者/代表理事
株式会社らしゅえっと代表取締役
NPO「恩渡しネットワーク」代表

2014年1月より、「生きやすさ」と「循環(持続可能性)」の2つのキーワードを活動ポリシーに、除菌水シリーズ「まましゅっしゅ」の商品企画、制作、販売。2年連続で「キッズデザイン賞」を受賞し注目を集める。

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