~未来へのプレゼント、一緒に渡しませんか?~

カテゴリー:いま・ここ・私

公開日:2013.05.10

恩渡しネットワークが目指す地域社会

記:2013年5月10日

これから向かえる超少子高齢化社会。

私はこの先の日本のこと、世界のことを最近特に考えてしまいますが、皆さんはいかがですか?

2013年4月13日、女性たちが企画した2050年のお勉強会に参加しました。

とても楽しかったです。

そこで繰り広げられた世界は、私がこれまで情報収集していた内容、そして想像していた世界ととても近いものですが、とても凄みがありました。

そして、今日はそんな2050年のお話を少しだけしたいと思います。

統計学上、2050年までに日本の人口が1.2億人から9500万人に減り、そして平均年齢が52.8歳になります。

高齢者世帯を含む単身世帯は全体の4割を占めるようになります。

日本は人口という意味ではベトナムより小さな人口になります。

そしてこれから、BRICsと呼ばれる地域だけでなく、アフリカ勢、特にナイジェリアあたりが頭角をみせるようになります。

そして世界人口はというと現在の60億人から1.5倍、90億人に・・・。

これが今から37年後の世界です。

要するに、日本を含め、世界の構造が「がらり」と、そして「急激に」変わっていくのです。

総務省が発表している2050年の人口動態

完全に尻つぼみの超少子高齢化ですね。

そして、目線を人口ではなく経済に移します。

英エコノミスト誌の予測によると、2050年の1人あたりのGDPは、アメリカを100とした場合、日本はいくつだと思いますか?

「58.3」まで下落します。

これは規模でいうと、インドネシア、ナイジェリア、ブラジルの半分以下になります(Citi Group予測より)。

日本の平均寿命、男性も女性も今よりも更に伸びています。

これは、「今のままでいくとどうなるか?」という統計情報です。

冒頭にも書いていますが、日本の人口はここ37年で急激に減少します。

現役世代の労働人口というと「3,500万人」以上も減少する。

この数字をリアルに想像してみる・・・。

どうでしょう?

今、雇用政策に関してメスが入りつつありますが、本当に、女性、そして高齢者、そして外国人労働者等、そういったところの利活用を本気でしていかないと、37年先なんてあっという間ですね。

統計で出されている世界が、リアルになるということです。

そして、目線を少し違う方向へ移します。

現在、現役世代のみなさんは、パソコンを日常でも仕事でも使いますね。

さらにこのコンピューターの世界も進化・深化していきます。

2010年現在、1秒間にダウンロードできる情報量は、「1/4日分」。

それでは2040年にはどうなっているのか?

・・・1秒でダウンロードできる情報量は、なんと「3.5億年分」。

そしてコンピューターは人間の脳味噌の「10万倍の容量」をもつようになるそうです。

そうなってくると、世の中が、今以上に変わっていくことが想像できてしまいますね。

もともとは哲学者のジル・ドゥルーズが提唱した「ノマド」(遊牧民という意味)。

フランスの思想家、ジャック・アタリはこれを援用して、とても流行りつつありますが、本当にそれが一般的になると思います。

ミニ企業家的個人が多く生まれ、彼らが繋がって新しい事業が生まれていく。

(ロンドンビジネススクール教授 リンダラットン氏)

優秀な人材を複数の企業が共有するようになる

(ボストンコンサルティンググループ)

要するに、求められる人材が今以上に、ハイクオリティーになる。

今の「役員向け研修」などで取り上げられるスキルを15歳くらいの子供たちが求められるようになる。

(21世紀スキル:http://atc21s.org/

さてさて。

この変化に、私を含め、日本のママ達はついていけているのだろうか?

この先の変化を、きちんとキャッチして、子ども達を導いているのだろうか?

仮に、これから先の世界が想像できていないとして、ママ達は何をベースに、子どもたちにこれから必要となる能力を判断しようとしているのだろうか?

子どもたちに、「自ら考えさせ、そして、自ら感じ、生み出していく」というこれから増々必要となってくる大切なスキル。これを存分に引き出してあげられるように接しているのだろうか?

「これダメ」「あれダメ」「こうしなさい」「あーしなさい」と芽を摘んでしまっていないだろうか?

私を含め、とても考えなければならないことだと思います。

昔から変なアンテナを張り巡らす癖があるのですが、昨年暮れから更にそれが加速してしまった私は、「未来を築いていく子供たちに何を遺してあげられるのか・・・」それを本気で考え、取り組み始めました。

「2050年」という括りでのお話でしたが、日本の構造ががらりと変わります。

労働人口が足りなくなり、更に若者が働きにくくなる。

高齢者が増え、医療や施設を含め、ケアーしてくれる労働人口も減るわけですから、老人もまた住みにくくなる。

その時、私たちもまだ70代。他人ごとではありません。

「これから待ち受ける未来。

今以上に地域社会のコミュニティーがもっと手をつなぎ、お互いに支えあっていく仕組みが必要なのではないか・・・」

私はそう考え、今こそ、地域社会を巻き込んだコミュニティーサークルを絶対に作りたいと思いました。

それを地道ではあるけれど形にしていったのが、2013年2月に立ち上げた「恩渡しネットワーク~RinRin-net~」です。

求められる時代になってから作り出したものは、小手先にしかならず、痛々しい。

だからこそ、「今」から作る。

そして、その仕組みは、あーでもない、こーでもないとみんなの力で議論し、智慧と愛情を注ぎこんで、形にしていく。

そしてこれを何十年もかけて作っていく。

その形こそ、本当なのではないかと思って。

リタイアされた方の社会貢献的要素を含んだ雇用、そして希薄になった縦の繋がりを、若い方に結び付け、関係を強化し、そして、生活する上で、潤いと安心といったメンタル面での充実を図る。

これって大事なことじゃないかしら?

女性には子どもを産んでもらわないとならない。

でもその一方で、やはり労働力としても貢献してもらわないとならない。

でもね、子供を産もうと思うとね、大変なんですよね。

女性が体感したいのは、産む前に「子供を産んで育てたい」と思える癒しの環境、そして産んでからも「共感しあい、癒しあえる環境」、そして安心して「地域社会の方達にフォローしてもらいながら働ける」環境。そして、これから待ち受ける世界がどうなっていくのか、そしてその未来に生きる子どもたちにどういうスキルを身につけさせれば子どもたちが困らず、そして能力を活かして子どもたちが社会に貢献していってもらえるのかを本気で考えられる環境。

そういうものなんじゃないのかしら?

そしてそんな、地域発信のコミュニティーが出来ていってもいいのではないか?

そのようなことを、ふと、普通に思ったのです。

そして今、私の理念に共感してくださった方達が、シッター部門を立ち上げ、地域で子育てを終えた女性陣(一部男性も)が登録してくれています。

そしてその部門、古くから地域をよく知る「マダムすーさん」が統括してくれることになりました。

本当に感謝です。

この「シッター部門」。

この活動をしていくにあたっての要になります。

そして、皆と話しているのですが、ゆくゆくは、こちらをもっと充実させ、そして、年輩の男性陣も巻き込んで「寺子屋」のような場所にしたいね~なんて考えています。

そして、活動のシリーズ展開を最初は4つにしていましたが、どうしてももう一つ取り組みたいことがあり、5つ目を設けました。

それは「5.女性のキャリア分断について取り組むシリーズ」です。

内容は以下のとおりです。

「出産・育児」、夫の「転勤」、そして「介護」・・・。

女性は「生まれもった特性」から、ライフイベントの影響を受けやすい。

そのためキャリアが分断され、一度分断されてしまうと、これまで築き上げてきた経験や技術、そして能力を次に繋げていくことが難しい社会構造になっています。

そこで、「恩渡しネットワーク」では、すべての「仕事」を「報酬」ではなく「社会貢献」と捉え、様々な観点で、キャリアを次に繋げるサポートをします。

例えば、次に繋げる「きっかけ」をみんなで考えたり、「繋ぐためのリハビリ講座」を提供したり、「在宅でもできるお仕事」を提供したり、新たな事業を立ち上げるための「ノウハウサポート」をしたり・・・。

このような「女性のキャリア分断について取り組むシリーズ」

今こそ、私たち最後のベビーブーム世代が地域社会を巻き込み、これからの未来を築き上げていく子どもたちに遺してあげられる「プレゼント」。

そういう社会貢献。

この活動を私はそのように捉え、作りはじめています。

なので、決して営利目的ではないのです。

そして今回、この活動内容が書いた「パンフレット」を作りました。

http://bit.ly/3x9RDq0

同じ気持ちを持つ方がいらっしゃいましたら、お声掛けください。

是非、一緒になにかできれば嬉しく思います。

~未来へのプレゼント、一緒に渡しませんか?~

補足ですが、このパンフレットは、この先、英語版も作ります。

グローバル化と世の中が叫ぶなら、私を含め親たちがまず、グローバル化しなくてどうするのだとも思います。

実は私の住むマンションにも、富裕層ですが外国人ママ達が複数名いらっしゃいます。

そういう方達もできれば巻き込んで、講習会などに参加してほしいと思っています。

そして、私を含め、日本人ママ達も外国人ママ達と交流を深め、もっと生の英語なり言語に触れ、そして、言語だけでなく、文化交流という意味でも彼らの色んな智慧や発想などを頂戴し、一緒に学び築き上げていけばいいんじゃないって思います。

色々書いちゃいましたが、

「2050年、世の中はどう変わり、子どもたちに何を遺してあげられるか」をテーマにした講習会、是非やりたいな。

きっと、面白い・・・。

さっ!!今日も一日、頑張ろう♪

そして、皆様にとって、素敵な一日になりますように!

投稿者プロフィール

有川 凛
有川 凛
財団法人RINDA foundation JAPAN創設者/代表理事
株式会社らしゅえっと代表取締役
NPO「恩渡しネットワーク」代表

2014年1月より、「生きやすさ」と「循環(持続可能性)」の2つのキーワードを活動ポリシーに、除菌水シリーズ「まましゅっしゅ」の商品企画、制作、販売。2年連続で「キッズデザイン賞」を受賞し注目を集める。

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