リンちゃんとダーリンの大冒険 第1話「魔法のコインをさがしに」は、当時小学3年生だった本間響さんによって生み出された絵本です。
物語の主人公は、リンちゃんとダーリン。いろいろなキャラクターに助けられながら、朝日にきらめく山や夜の森や海の底に「まほうのコイン」を探しに行きます。
挿絵を担当したのは、人気絵本作家のさこももみさん。
響さんの物語の世界を素敵に表現してくださいました。
1961年東京都生まれ。小学校教員を経て絵本作家に。
絵本に、「ゆっくとすっく」シリーズ(たかてらかよ/文 ひかりのくに)、『ねんね』『さよならようちえん』『おじいちゃんちのたうえ』『うさぎでうれしいうさぎはうさぎ』(講談社)、『だいすき!』(岩崎書店)、『かたっぽさんはどこですか?』(アリス館)他多数。
2016年より、米オハイオ州のマッザミュージアム(Mazza Museum)に、日本人作家3人目として原画が展示されている。
アメリカのイラストレーションコンペティション3×3 Picture Book Show No.15(2018年度)に入選。
広島市在住。
文化は、それを創造した人とそれを広めた人との協働によって、歴史に残り、伝わる。この「物語づくりリレープログラム」もまた、痛めつけられた地球を救うために発言し、行動しようとする若い世代に場を与え、それを世界につなげていこうとする素晴らしい試みだ!みんなで応援しないと。
「人は幼少期に自分自身の人生脚本を描くと、その通りになる」
カナダ出身の心理学者エリック・バーンの言葉です。
幼少期につくられる人生脚本の多くは、周りの大人、特に権威となる親や先生からのメッセージが無意識の中に書き込まれ、無意識のうちに生き方を決め、それに従い行動をするとエリック・バーンは語ります。
そうであるならば、「人生脚本を、子どもたちのWant-toにフォーカスして子どもたちが創造していくプログラムがつくれないものだろうか?」
「無意識に植え付けてしまっている『制限事項』を取り払って、子どもたちの人生脚本をよりよい脚本に変化させていくことができたら……」
その思いから『世界をぐるり!物語づくりリレープログラム』を立ち上げました。
このプログラムは、リンちゃんとダーリンというコンビが『地球を助けるために魔法のコインをさがしにいく』というゴール設定のもとに、プログラムに参加する子どもたちがまず最初に自分自身を投影したキャラクター(アバター)を創作し、自分が主人公になる一話完結の冒険物語を作り、次の子どもへとリレー方式で紡いでいくものになっています。
冒険好きの子どもたちの想像力をかき立て、自分たちが息づく大地である「地球」の今を、それぞれが見つめ、気づいていけるように紡いでいきます。
絵本づくりの過程で自分は一体何者なのか?
どういった未来を描き、どのように考え、どのように動くのか?をデザインしていくわけですから、それはまさに「人生脚本」そのものです。
単なる「お話づくり」「絵本づくり」にとどまらず、その子自身の無意識の中に、よりよい物語(人生脚本)をつくりあげていくこのプログラムは、私たち大人がこれからの時代を創造していく子どもたちに遺してあげられる「大きなギフト」のひとつになるはずです。
そして、その記念すべき第一話がこの『魔法のコインをさがしに』です。
この絵本を手にした子どもたちが「今度は自分を登場させて、どんな役で、どんなふうに生きようか!」と、次々に小さな種を落とし、主体的に大きな木になっていく姿、花を咲かせ、実をつけていく様子を、想像するだけでも、幸せな気持ちになります。
一般財団法人RINDA foundation JAPAN 代表理事 有川 凛 |